やはりシルバーの地金価格の動きが、地金全体の価格傾向を表していて分かりやすい。年初から上り傾向だった地金価格がここ最近で伸び悩み、ゆっくり下降の兆しを見せ始めたように思える。
昔から仕事に必要な地金を購入すると、翌日地金相場が下がるというジンクスがある。その頃の習慣で、地金を購入した翌日の下がった相場を見ると「ああ・・」と思うのだが、改めて考え直して可笑しくなることもしばしば。100グラムを単位として購入していた当時と違い、最近では申し訳ないような少量での注文が多く、したがって地金価格変動による影響も微々たるものなのだ。不況の数少ない恩恵とも言えるかも知れない。
ジュエリー制作業においては、取引先によって地金を予め支給していただける場合と、一旦は立替えて購入した地金代を納品時に請求する場合とがある。支給していただける場合は問題ないのだが、地金が高額な時に大量注文の地金代を立替えなければならない時など、資金調達に奔走することになる。もはやそのような苦労談も、笑い話にさえならなくなった。
深刻な不況は現政権が続く限り、改善の見込みは無いと考えて良いだろう。仮に政権が移行したとしても、良くなるという保証は全く無い。良くなるだろうという楽観を捨てて、真剣に今の状況下でのジュエリー制作業の在り方を考えていかなければならない。