真夏のような暖かい休日、青梅市の愛宕(あたご)神社を訪れてみた。ツツジの美しい隠れた名所ということで、知人に教えていただいた場所だ。時期的にはツツジも終りかけて緑が濃い印象だったが、位置的に山の中腹付近に当たるためか空気が清々しい。
神社の入口は急な階段になっているが見た目ほどきつくは無く、子供でも足を休めながら登ることが出来る。階段の上には古めかしく趣の有るこじんまりとした社殿が有り、この裏手から山に入る道が続いている。
或る程度登ったところに比較的平らな場所が有って、ここから青梅の町並みを一望することが出来る。
この山道は尾根伝いに日の出山、御岳山まで通じているようだが、さすがにハイキング感覚で先へ進むのは憚られる。
愛宕神社を出ると目の前にコンビニが有り、ここでなぜか薪を売っている。ならば道を下へ下へとたどれば、バーベキューが出来るような河原に出るだろうと当りをつけて、コンビニ横の道を下る。静かな住宅街を「こういうところに住むのも良いな」と思いつつ歩き続けると、ぶっきらぼうに「川原」と書かれた木の道しるべが目に留まった。
広々とした川原の数ヶ所でバーベキューを楽しむグループがいる。河原が広いので、それを気にすることも無く(水音で人の声が消されるようだ)自然を堪能出来る。
帰りには愛宕神社すぐ近くの吉川英治記念館を訪れるのも良い。個人的で幼稚な捉え方かも知れないが、歴史文学という堅苦しいものを時代小説という大衆向けの楽しめる読み物に作り替えてくれた恩人のように思える。
自筆の修整が施された原稿などを見ていると、細かく言い回しをチェックしているのが良く解る。笑顔の写真が多く、明るく優しい人だったのだろうなと偉大な作家を身近に感じることが出来た。