彫り留めをお願いしている職人さんが、頼んでいた商品の留め上りと一緒に「シングル・カットが入っていた」と予備のメレーダイアを持ってきてくれた。シングル・カットは現在では余り見掛けなくなったカットで、主にメレーなど小さいダイアのカットに用いられていた。
ブリリアント・カットが58面(キューレットを数えなければ57面)なのに対して、シングル・カットは17面しかない。
メレー販売の業者が誤って混入したものだろう。珍しいので写真を撮っておこうとしたが1/100サイズ(1.3mmくらい)なので上手くカット面が写らない。仕方なく絵を描くことにした。ブリリアントカットの絵は、以前にジュエリー制作ノートに掲載したとき描いたものを転用した。
シングル・カットは昔は小さいメレーには普通に用いられていたので、メレー・カットと呼ばれることもあった。実際1.3mmなどという小さなものに58面カットを施すことの方が驚きなのだ。いかに工業技術が発達したといっても一瞬でカットできるわけでもないだろうに、加工費用は回収できるのであろうか。