
カイジョー製の400W超音波洗浄機。左が洗浄槽、右が超音波発振器だ。一度買い替えているので、10年使用していることになる。
超音波洗浄機はジュエリー制作に無くてはならない・・とまでは言わないが、有ると無いとでは作業時間に大きな違いが出るだろう。出力が弱いものは価格も安いが、洗浄能力も低いので研磨材などの除去に時間が掛かる。出力の大きいものは洗浄能力は高いが、価格も高い。
このクラスの超音波洗浄機でも45万円くらいだったろうか。安い買い物ではない。出力は400Wあれば問題なく短時間に洗浄が終了する。以前勤務していた頃の経験で洗浄機だけは良いものが欲しいと思っていたので、無理をして買ったものだった。
この400Wでも、ごく稀に石の破損が起きることが有る。宝石内部の亀裂が広がったり、最悪のときには真っ二つに割れてしまったことも有る。
600Wや1200Wなども販売されているが、ジュエリー関連に使うなら400Wくらいまでに留めた方が無難だろう。
今さら超音波洗浄機などに考えが向いたのは、新規に始めようと考えている訪問修理において「洗浄はどうしようか」という問題が有るからだ。ただ修理するだけというなら出来なくは無いが、修理をしたら綺麗に磨きたいのが職人というものだ。磨けば洗浄が必要になる。いや、磨けば洗浄が必要というのが固定観念であろうか・・・などと考えるのも面白いものだ。
物を作る職人とはそういうものだろうと思う。「できない」と言う人が好きではない。出来ない理由を見付け出すことは必要だが、そこで考えを止めてしまっては勿体ないし詰らない。どうすれば出来るかを考えるのが最も楽しいことだからだ。
やったことが無いことを始めるというのは、多数の出来ない理由と向き合うことでもある。真っ向から受けとめて打破するも良し、ひらりと躱すも良しだ。ひらりと躱すのが無理ならじたばたと躱しても良いではないか。
超音波洗浄機は主に磨き作業後の研磨材の除去に使うが、この洗浄作業でさえすぐに「研磨材が落ちない」と言う人がいる。
同じ状態で洗浄作業をしても問題なく終えている職人もいる。だとしたら問題の原因は何処に在るのだろうか。