
匠工房では営業時間内いつでもBGMを流している。設立当初はラジオや音楽を流そうなどとは考えなかった。特にラジオは語られている内容が気になって、仕事に集中しにくいように思えた。仕事が仕事だから、作業中は私語も無く銘々がコツコツ、カリカリと自分の仕事に没頭しているのが好ましく思えていた。
音楽を流すようになったのは、いつからだったか。ある取引先の社長が来社したとき「音楽は掛けないの?」と聞かれたのが切っ掛けだったかも知れない。最初はラジオだったが人によって番組の好き嫌いがあるし、やはり話に気がいってしまうので、ほどなく有線放送のBGMに変更した。
色々な番組を試して、結局は演奏のみのジャズに落ち着いた。作業中に聞いていて心地よいし、気にもならない。押し付けがましくない雰囲気が気に入ったのだ。
現在はパソコンでiTunesというソフト(システムになるのだろうか)を利用して音楽を流している。やはりジャズが中心だが、歌が入ったものが多い。CarpentersやABBA、Queenなどの曲も多く流れる。ランダムに曲が選択されるよう設定しているので、何がどういう順に流れるか分からない。
歌を良く聴くようになったのは、ルイ・アームストロングの歌声に感銘を受けたのが始まりだ。精神的に相当へばっている時期だった。何だか分からない何かを求めているときに、たまたまルイ・アームストロングのWhat a Wonderful Worldに出会った。その歌声の中に秘められた何かが心に響くのを感じて、リピートで何度も聴いた。歌にそのような力が有るなど信じたことも無かったが、毎日聴くごとに元気が戻った。それから自分なりに、歌というものに対する感じ方が出来たように思う。
最近では作業中にブレーカーが落ちたりして曲が流れなくなると、いやに静まり返った雰囲気になって落ち着かない。BGMは匠工房の必需品になってしまったようだ。