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  大谷 正明(おおたに まさあき)
    (有)匠工房 代表取締役
ジュエリー制作のことや私が住む東京都武蔵村山市周辺の地域情報・ホームページ制作

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真鍮を黒色にする方法

メールやFAQでご質問いただいて経験不足のため明確な回答が出来なかったものだが、古い工芸書に記述を見付けたので現代仮名に直して転記させていただく。念のために明記しておくが、工芸書に書かれているというに留まり、私は実際に試していない。実際に試す場合には充分に薬品の知識を深め、予測される危険性を考慮した上、自己責任で行われるようお願いしたい。

「黄銅に黒色を付する法」
1)は器具製造家の応用する方法にして、磨き粉を以てこれを研ぎ、硝酸錫1分、塩化金2分よりなれる混合剤に浸して15分間余り経過せし後、麻布にて拭い乾かすなり。

2)銅屑を硝酸に溶解し、その飽和するに及んで、器物をその中に浸し、取出して拭いたる後炭火を以て適当の熱を与う。此の操作を反復すること再三なる時は、遂に黒色を呈すべし。

3)単に塩化白金を使用して可なり。

以上。あっさりと書かれている。
必要なかろうとも思うが簡単に説明を加えると、(1)では硝酸錫と塩化金の混合液を使っているが、硝酸錫は試薬として入手できるだろうし塩化金も高額ながら入手は可能だ。しかし入手の手間や金額を考えると、業務用に大量に処理する場合を除いて余り現実的でない。

(2)の方法は最も簡便な方法に思える。重複するが私は試していないので、結果や危険性は確認できていない。銅屑を硝酸に溶かし飽和させるとは、銅屑がもう溶けなくなるまで少しづつ加え続けるということだろう。銅を硝酸に溶かす時、有害な二酸化窒素が発生することが考えられる。よほど換気設備のしっかりした付近にも迷惑をかけない環境が整わなければ、行わない方が良いと思う。

(3)の塩化白金とは王水に白金を溶かして生成したものだろうか。普通には知られていないが、塩化金同様に高額であろうと考えられる。

どの方法でも使用する薬品は強酸だから、当然素手で行うことには危険が有るだろう。昔の方法は魅力的に見えることも多いが、現代の方がより簡単で安全な方法が開発されている可能性が高いことも忘れてはならない。企業秘密という壁は高いようにも思うが、学究的に知りたいと望むなら真鍮なら真鍮を扱っている業者に直接尋ねてみるのが本道だろう。

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