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  大谷 正明(おおたに まさあき)
    (有)匠工房 代表取締役
ジュエリー制作のことや私が住む東京都武蔵村山市周辺の地域情報など

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巨木ではないが。

ファイル 38-1.jpg
こちらは巨木ではないが、匠工房の社内の観葉植物だ。これについては前述したが、また新しい葉が出てきた。大きさが分かりやすいように隣に立ってみたが、天井まで届いているから2.5mは有ることになる。この植物の成長については非常に面白い部分があるので、成長の過程を写真に収めて記事にしようかなどと思ったが、小学生の観察日記のようになる事を懸念して辞めた。

普通の植物は茎あるいは幹が成長して、そこから茎が分離したり葉が生えたりする。この植物は葉の根元(というより葉の茎部分の内部)から新しい葉が出てくる。その出方が面白い。茎の根元が分離するようにして、筒状の瑞々しい新芽が出てくる。小さいのが生えて段々に大きくなるのではなく、最初から長い筒状の新芽がまさしく「出てくる」のだ。

筒状のものは出切るとほぐれて開き始める。一日も掛からない。開くとそれは大きな葉になっている。こういう植物が他にも有るのかどうか知らないが、実に面白いと思う。大きな葉からは大きな葉が出てくる。大きな葉が縦に筒状に巻かれて出てくるのだ。小さな葉からは小さな葉が出てくる。そうやって葉の根元から新しい葉が、更にその根元から葉が・・・という感じで成長していく。とても原始的で生命力に満ちあふれている「生物」という感じがして、好きだ。

私はか弱い儚げなものを大事に大事に・・・というのは性分に合わない。強くたくましいものに好感を持って大事にする。だから宝石などもダイアモンドが一番好きだ。フローライトやスファレライトなどの、簡単に傷がついたり欠けたりする石は、出来る事なら触りたくない。しかし仕事だから、そうも言っていられない事も多い。仕方なく弱い石を扱うときには、まずそれ専用の入れ物を用意する。それほど大げさな事をするわけではなく、ころがって跳び出したりしない程度の入れ物に綿などのクッションを入れて、言わば玉座のようなものを作る。そして必要最低限の回数しか石に触れない。触れた後はすぐ玉座に戻す。それを「大事に扱っている」と解釈されることも有るが、私としてはむしろ「嫌っている」「遠ざけたがっている」という気持ちに近い。

嫌ったり遠ざけたがっているもので良いものを作るというのは、難しいようにも思う。どうしても無難な作りになってしまうからだ。やはり宝石は強い方が良い。
余談だが、職人を育てるというのも似たような事かも知れない。やはりその人自身が強くなければ、良い職人には育たない。大事に大事に育てても、結局はどこかでちょっと叩かれたら割れてしまうのだ。更に余談だが、今の新人が入社してから、工房の所々が何だかきれいになる。ちょっとしたことだが、気になると掃除してくれるのだろう。そういう陰の努力を「無駄」と切り捨てない、今風でないところが気に入っている。強く大きく育って欲しいものだ。

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