大きな不定形の石座を巻いていると、一人の世界に入り込んで時間を忘れてしまう。たまたま入ったファックスの着信音で我に返って、ついでに一休みだ。1時間半、休み無くうねうねと巻いていたわけだ。
不定形の石座は難物だが嫌いではない。今回のものは大きいので板巾も必要で巻き憎いが、普通サイズの石なら遊びのようで楽しい思いが出来る。極端に鋭角の部分には切り込みを入れるが、基本は手とヤットコで曲げてゆく。100%を目指して、何%で上がるかだ。手作りはそういうものだ。どう足掻いても完ぺきに作ることが出来ないことを知っているから、100%を目指す。
石枠を巻くときは感覚だけで巻くので、別のことを考えていることが多い。形を合せるという作業に頭脳は必要ないようだ。確かに合っていないのは見れば判る。こういうのは3DスキャナとCADで作ると早いのかなと思いながら、いや却って大変かも知れないぞと考える。完ぺきに合っていなくても「合っている」と認識できるのが人間の感覚の素晴らしいところだ。さて、再開。