高校生くらいの頃だったろうかDr.Pepper(ドクターペッパー)という缶飲料が発売され、微妙な地位に有った。微妙なというのは爆発的にヒットしたわけではなかったが、静かに飲まれていたという状態だったからだ。味は一口には語れない。炭酸飲料で黒っぽい色をしているが、当時ヒットしていたコカコーラとは味も香りも違う。微妙な味わいで、初めて飲むと間違いなく「?」という感じになる。普通はコカコーラを飲むが、ときどき飲みたくなる味という位置づけだったろうか。
時期的にもコーラの味に飽き始め、何か違う感じの飲み物が欲せられていた頃だったろう。当時、学校帰りにアルバイトしていた喫茶店でも「キューピッド」というネーミングの、カルピスをコーラで割った飲み物が水面下で流行っていた。
そんな風だったので、いつの間にかDr.Pepperを自動販売機で見掛けなくなっても、特に気にすることもなかった。何かの話題のおりに、そんなのが有ったねというくらいのものだ。
だから武蔵村山市に引っ越してきて驚いた。武蔵村山市(全域かどうか知らないが)の自動販売機には、当たり前のようにDr.Pepperが並んでいる。まだ有ったんだというのが正直な感想だった。位置づけは以前と同じ、ときどき飲みたくなる味で、何を飲もうか迷うときにDr.Pepperを選ぶことが多い。不思議な飲み物だ。