「古魯胃謨」という謎の名称について茂虎さんから「古魯胃謨 = colloxylin = 綿火薬 ≒ ニトロセルロース」ではないかとの有り難い示唆をいただき、その方向から調べることで正解にたどり着くことが出来た。疑問が解明されるのは気持ち良いものだ。
「古魯胃謨」の「胃」は、正しくは甲冑(かっちゅう)の「冑」であることが判った。
古魯胄謨 の読みは「コロデュム」Collodion(コロヂオン)が原語で「格魯地恩」と音のままに書き表されることもあるようだ。和名も「コロジオン」で通っている。工業用・医療用に使われ、水絆創膏の原料でもあるようだ。
コロジオンの製法について書かれている文献も有ったが、簡単に言えば精製綿を溶かして成分を抽出したものらしく、上記のニトロセルロースをアルコールとエーテルに溶かしたものとの説明も見られた。以下に性状と用途について引用する。
「古魯胄謨 の性状」
古魯胄謨 はほとんど澄明無色舎利別(セーロップ)調の液にして中性の反応を表しガラス板上に流し薄層となし自然に蒸散せしむれば無色靭性の被膜をとどむるものなり。
(セーロップはシロップだろうか。無色でとろみのある液状。ものの表面に流して乾かすと透明で強い薄膜を張る。)
「古魯胄謨 の応用」
古魯胄謨 は工業上写真術に賞用せらるるものにして銀の感光性塩類をガラス板面にとどむる媒介をなさしむ。また乾燥するときは無色の被膜をとどむるを以てしばしば光沢假漆(ニス)の代用となすことあり。医術上火傷等の際、假皮を生ぜしむるために塗擦薬に賞用す。
しっかりとした薄膜を形成し人体にも無害なことから、古くから色々な用途に使われたようだ。しかし振り仮名も説明もなく「古魯胄謨」とのみ工芸書に書かれているところを見ると、一般に知られた名称であったのかも知れない。とにもかくにも、疑問1つ解明ですっきりだ。
茂虎 2010年04月01日(木)15時29分 編集・削除
ああ、すっきりしました(笑)
水絆創膏でしたか。
せっかくなので今度薬局で買ってみます。