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大根の花

ファイル 455-1.jpg ワイルドだったので捨て難く、水に浸けておいた大根が茎を伸ばして花を付けた。たくましいものだ。まだ蕾がたくさん付いているので、これからもっと花が増えることだろう。こうなると人参の綺麗で繊細な緑の葉も欲しくなるが、いかにも暇人のようであるからやめておこう。

さて四月も後半、今日辺りは曇り空だが暖かく薄着で出歩いても汗をかくほどだ。この時期は何を着たら良いか分からない人で、町がちぐはぐな雰囲気で溢れる。このまま暖かくなれと願う気持ちと裏腹、残念ながら明日からまた寒くなるようだ。少々しつこい。家の暖房器具も仕舞って良いのやら、迷うではないか。

会社のエアコンは結局壊れたまま、二夏二冬を越した。慣れとは恐ろしい。実に経済的だ。広い工房のエアコンは200ボルトの動力電源だから、使っていなくても基本料金が高い。身に余る代物というわけだ。身体が慣れてしまえば何とかなる。昔はエアコンなど普通の家庭には無かったのだから。

話が逸れるのを自覚しつつ、子供の頃の夏を思い浮かべる。真夏の日曜日、午後の買い物に出掛けた母が帰ってくると大きな袋からたくさんのアイスを座卓の上に空ける。山盛りだ。「ひとり5本ね」と言いながら、自分が真っ先に食べ始める。買い物帰りの母が一番暑いのだ。アイスは夏に涼を取るための食べ物だった。

当時の冷蔵庫には製氷室という小さな空間はあったが、冷凍保存する冷凍庫がなかった。だから買ってきたアイスは、溶ける前に食べてしまわなければならなかった。さすがに3本4本とアイスキャンデーを食べるうちには身体が冷えてくる。一時しのぎではあるが、当時はそんなものだ。なにしろ真冬にはストーブで熱いくらいに身体を温めてから外に出たくらいだ。人間の身体も強かったのだろう。

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