量産品が全くと言って良いほど無くなり、量産のための機材、ワックスポットやゴム型プレス機の出番も少なくなった。また多人数でやっていた頃に必要だったバフなどの機械も1つ有れば充分で、昨年1つ処分したものの、まだ1つ残っている。
他にコンプレッサーやスポットソルダリングも無ければ無いで済んでしまう代物だし、七宝用の電気炉だって先ず使うことは無くなった。工房をコンパクトにして地下脱出を実現するためには、機材は少なければ少ないほど良い。近々ホームページでこれらの機材を安く(新品価格の10分の1くらい)売ってみようかと考えているが、どのような反応になるだろうか。売れなければ大小九台も有る事務机と一緒に処分すれば良いだけのことだ。
コンプレッサーが無ければ普通のアパートでも出来るような仕事だ。さすがに酸素ボンベやガスボンベをアパートに持ち込むことは出来ないから、ロウ付けだけは工夫しなければなるまい。しかしそのロウ付けさえ、最近はそれほど頻繁にやっていないのだ。作業中にふと気付き「ロウ付けも久し振り」などと感じると寂しい気持ちになる。
つい先日、ネットからのご依頼のリングを納品した。丁寧な説明とデザイン付きの依頼で、少々作りにくいデザインでは有ったが面白い仕事だった。作り終えて「きれいだな」と感じ、納品して喜んでいただくと、やはり嬉しい。この仕事の素晴らしいところだ。これが有るから苦労しても続けていると言って良いだろう。私と同じような思いで手作りを続けている職人も多いのではないだろうか。何とか道を開こうと思ったが・・どうやら力不足が露呈したようだ。期待させてしまった方には、申し訳ない。
さて、地上に脱出が成功すれば新しい境地も開けるであろうか。後一歩で地上というところで力尽きることの無いよう、地力を蓄えておきたいところだ。
