三鷹の森ジブリ美術館。
位置的には三鷹駅と吉祥寺駅の間、井の頭公園の南端になる。自然に囲まれて、その自然に同化するように工夫して建てられた外観。こじんまりして見えるが、館内は意外に広く見ごたえもある。
ジブリというとトトロなど子供向きアニメの印象が強いが、ここは子供を飽きさせない工夫を凝らしながら、実は宮崎駿という世界的なアニメ映画監督の、美術家としての側面を掘り下げた展示が中心になっている。宮崎駿の仕事場を再現した一室は、壁一面に小さなラフスケッチが所狭しと貼り付けられ、多くの蔵書が山積みされている。自筆のスケッチブックを触れるように展示しているのは、実に貴重だ。一度は訪れて欲しい。
館内を見て回っているうちに、ある統一された雰囲気というものを感じるようになる。何だろう。レトロでもなくアンティークでも無い。そういった安易な過去への憧憬や称賛では無いのだ。過去を充分に知り、歴史に敬意を払いながら、その上に築いた「今」であろうか。だから安定感が得られるのかもしれない。
開館直前まで宮崎駿自身が館内の隅々までこだわって修整を続けたというのが、肌身に感じられる。


