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  大谷 正明(おおたに まさあき)
    (有)匠工房 代表取締役
ジュエリー制作のことや私が住む東京都武蔵村山市周辺の地域情報など

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「金工独修書」金銷・銀銷

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第六 消差金鍍法(一般に「金銷(きんけし)」というメッキ法)

この方法は最近行われている電気メッキ法が行われていない頃には良く使われていたが、最近ではこれ(電気メッキ法)に圧倒されて、ほとんど行われなくなったようだ。しかし厚いメッキ層が得られるため簡単には(剥がれたり)変化しにくいことから、今でも尚この方法を好んで行う者もいる。

その方法は先ずメッキする器物を良く洗浄して、表面に梅酢を塗り、ヘラ(金属製で普通は銅製で棒状のもの)で金アマルガム(この製法は純金の箔を切って細かくし、撓鉢(金属製でなく加熱出来ることから「焙烙(ほうろく)」のようなものと考えられる)に入れ、更に水銀を加えてわずかに熱し、ふつふつと音がするようになったら火から下ろし、撓棒(陶製かガラス製などの攪拌棒)で良く攪拌する。全ての金が溶けて無くなり糊状になったもののこと)を塗布して火にかけると水銀がふつふつと(沸騰)する。このとき火から下ろして刷毛または綿で水銀を落とし、また火にかけてはこすり落とし、これを数回繰り返すと最後には水銀はすっかり蒸発して無くなり金だけが鍍着して残り黄(金)色になる。
そのようにした後で色上げ法を行えば純金となる。
この方法を数回繰り返すと(メッキ層が)極めて厚層となり、簡単には剥がれ落ちなくなる。

第七 銀消差鍍法

銀を使って全て前式(金アマルガムによるメッキ法)と同様に行う

第八 金鍍法(金メッキ)

純金を陶器の鍋に入れ王水を注いで加熱し、溶解した液中に倍量のエーテルを加え、ビンに移して良く振り混ぜてから静かに放置する。
するとエーテルは金を吸引して暗色になり、逆に王水は澄んで下に溜まる。この状態の時、ビンを逆さまにしてビンの口を指で塞ぎ下に溜まった王水だけをこぼして、エーテルだけを残して保存する。
そしてメッキする器物をアルコールやトリペル(トリプル=高濃度のアルコールの意か)で良く磨き、この金属面に前のエーテルを塗布して火にかければエーテルは蒸発して金が残る。
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アマルガムによるメッキ(特に部分メッキ)は現在でも行われている。手軽に部分メッキが行えることから方法が紹介されることが多いが、水銀の危険性を承知した上で注意して行わなければならない。
水銀は呼吸器に入ったり皮膚などに付着すると、人体の細胞を冒す危険物質だ。しかも常温で放置しておいても気化する。水銀が入った容器などを部屋の中に放置すると、気化した水銀を知らない内に吸い込んでいることになる。水銀は完全に密閉出来る容器で保管するか、密閉出来ないときには容器に入れた水銀の上に更に水を注ぎ込んで、水で蓋をしてしまう。

どちらにしても危険な薬品などは、よほどの必要が無ければ扱わないに越したことは無い。

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