
おなじみの方も多いだろうが、インターネット上で「宝石サンゴ」の普及に大いに貢献している「高知サンゴ工房」という宝石サンゴ専門店がある。なにゆえサンゴに「宝石」を冠するのかは、高知サンゴ工房のホームページをゆっくりと観賞してゆくことで、自ずと答えが見えてくるだろう。
もう随分前になるが、或る取引先企業からの依頼で、大振りのピンク系サンゴを使ったペンダントを作ったことが有る。そもそもが企画倒れになりそうな厳しい上代設定であったのだが、このとき奔走して商品化を現実のものとしてくれたのが高知サンゴ工房だ。現在では考えられないような価格で品質の良い大振りのサンゴを調達・加工していただいた。縦横2cmで厚みも有るハートサンゴを切り出し、削り出すのに、どれだけの端切れや削り粉を出したことかと正直恐縮する思いだったが、ここは商売に徹して気にしないことにした。きれいなサンゴの上面に穴を空けてダイアモンドを象眼したのも、サンゴ業者としては勿体ない思いで一杯だったに違いない。
いくつ作っただろうか作る傍から売れてしまい、時期も時期でピンク系サンゴの市場価格が高騰してきたことから制作が難しくなり「もう作れません」と取引先に白旗を揚げた。最後の最後には一つだけ自分のコレクション用にと保管していたサンゴまで製品にして卸してしまった。半透明に透けたような淡いピンクが美しく、ぽってりとしたカットも研磨状態も極めて良いもので手放し難かったものだ。今考えると、勿体ないことをしたものだと思う。
とにかくこの一件で、私はすっかり宝石サンゴのファンになってしまった。ダイアモンドやルビー・サファイアなどの内側から強い光を放射する美しさとはまた変わって、サンゴは内側に光を蓄えているような穏やかな優しい美しさが有る。
その高知サンゴ工房さんのホームページが、全面リニューアルオープンした。画像や説明など充実した構成になっているので、ぜひご覧いただきたい。
www.kochi-sango.com
高知サンゴ工房 Eメール URL 2007年03月03日(土)23時17分 編集・削除
大谷さん、何時も有り難うございます。
サンゴに「宝石」を冠する…一般の方には「何故」と思われるかも知れません。浅海で見られる珊瑚と深海で採取されるサンゴは全く種類が違い、ダイバーが潜って研究する事さえ出来ない光さえも届かない深海150m以上、そんな場所で育まれた宝だからです。
原木の素朴な状態・研磨した時の美しさ・光の加減による色調の濃淡、これだけ表情を変え人の目を楽しませてくれる宝石はサンゴ以外に無いと考えます。
近年では採取量も激減した宝石サンゴ、私が最も恐れていた試練が今待ち構えています。詳しい事は書けませんが、今年の中頃には明らかになる事でしょう。
どんな事が起ころうとも、サンゴの多様性、温かみを私は大切にして行きたいと考えます。
ハートペンダント、サンゴを魅せる技術を持ったクラフトマンだからこそ制作出来た最高傑作だと私は思っております。