「金工独修書」の金の色上げの項に「赤ケレート」というものが出てくる。
いつものことながらカタカナに置き換えられた英名・蘭名には苦労するが、大抵のものは調べていると徐々に見当が付いてくる。しかしこの「赤ケレート」には参った。
おそらく「ケ」と読まれているのは「KE」ではなく「CHE」か「CE」であろうと考えて「ケ」を「チェ」や「セ」に置き換えて探してみたが、埒が明かない。仕方なくネット上の英文ページを検索するに至って、ようやく見付かった「それらしきもの」・・・Cerate 。
これならば「ケレート」と読まれてもおかしくはない。
意味を探してみると、 「a hard medicated paste made of lard or oil mixed with wax or resin」という説明文が見付かった。下手な和訳をすると「ロウや樹脂を混ぜ込んだ油脂で作られたペースト状の薬品」ということになる(たぶん)。簡単に考えれば「ペースト状のワックス」と思って良いのではないか。
ただの推測であって、全くの見当違いかも知れない。年配の職人に問えば「赤ケレートっていうのは・・」などと簡単に答えてもらえるものかも知れない。しかし、こういう疑問・・不明なものというのは在る方が楽しい。何かの時に、ふと「あぁ、そうだったんだ」と解明される喜びが暗に含まれているからだ。