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  大谷 正明(おおたに まさあき)
    (有)匠工房 代表取締役
ジュエリー制作のことや私が住む東京都武蔵村山市周辺の地域情報など

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「金工独修書」ハンダ・鍛着

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第五 ハンダ付け法

ハンダはブリキや亜鉛を釬着(かんちゃく=「かん」は金偏に干・ハンダ鏝で金属を熔かして溶着すること)する以外にも、金・銀・銅・鉄などの器物で高温にすることができない場合にも用いられる。

その方法は器物の合わせ目に希塩酸を(塩酸に亜鉛片を入れ沸騰が終わってから同量の水を加えたもの)棒で塗り付け、その上を熱してハンダを含ませた焼きごてでこする。
また焼きごてを用いることが出来ないときには、その器物を火にかけ、松やにか希塩酸を塗布した上にハンダの小片を乗せれば溶けて密着する。

第六 鉄の鍛着法

まず接合する鉄や鋼に泥土と藁灰(わらばい)を塗り炉の火の中に入れ、ふいごで空気を送り込んで白色熱(約1500度)まで熱し、ほとんど溶けてしまいそうな状態にまでなった頃に取り出して、つなぎ合わす部分を刀で削って酸化したものを取り除き、すぐに重ね合わせて鉄床(かなとこ)の上に置いて鎚で叩き合わせれば鍛着する。これを鉄の熔着法(とも)いう。

また泥土と藁灰の代用としてサルアンモニア(塩化アンモニウム)1:硼砂10の混合薬や
泥土130ml・梅酢130ml・焼硼砂1mlを混合して塗布する。
そしてこれに用いる炭は松炭でなければならない。
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ジュエリー制作には使われない技法だが、ハンダ付けと鉄の鍛着の技法が紹介されている。「金工独修書」のメッキ法の説明のところで発電機の説明がされているところから見ても明白なように、この当時(明治21年)は電気を用いたハンダ鏝というものが一般的でなかっただろう。ハンダの時に使われるフラックスの代用品の製法が書かれている。私が子供の頃の話だが、確かにハンダ付けで塩酸を使った記憶はある。説明では塩酸に水を加えるように書かれているが、大丈夫なのだろうか(通常は強酸を薄めるときは水に酸を加える)。

松炭でなければいけないと書かれているので、理由を調べてみた。どうやら松炭は酸素の取り込みが多く、早く高温に達するようだ。
この本の著者の癖であろうか、それとも当時の傾向であったろうか、一つの文章が長くほとんどを一文で済ませてしまう。現代の文章が短文の構成で成り立っていることが多いのと対照的で面白い。

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