博物誌のオーナー茂虎さまから「貴金属合金の性質」の一覧表をいただいたので、さっそくジュエリー制作ノートに掲載させていただいた。各種貴金属合金の組成・比重・融点・焼鈍法(焼きなまし)について見やすくまとめられている。ブログも面白いので必見。
焼きなましについては徐冷と急冷に分かれるが、割金に銅を多く含む貴金属合金は250度前後の温度で析出硬化(時効硬化)を起して硬くなるためだ。だから急冷といっても250度に下がる前に冷やせば良いということになる。
手作りのコツとして「上手くなますこと」がある。地金をうまく成形できない、石枠を巻くと傷だらけにしてしまう、リングの腕が綺麗に丸まらない・・などの原因の多くが「焼きなまし」が不完全であることによる。綺麗になませていれば自由に成形することが出来るのだ。力だけで曲げているわけではない。
なまして曲げて硬く戻ったところで成形を終えるのが理想だ。工芸家などは成形後に張り合わせる必要が出来た時でさえ、地金がなまるのを嫌ってロウ付けではなくハンダを用いるという。ハンダを使うことに対する良否は置いても、なまった状態で完成とするべきでないという精神は学ぶ価値があるだろう。
金ロウ3種。これで占めて41,659円也。お金のかかる仕事だ。いずれも18金ロウで融点の高いものから順に、820度、750度、700度となっている。K18の製品作りには主にこの3種類のロウを使う。