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  大谷 正明(おおたに まさあき)
    (有)匠工房 代表取締役
ジュエリー制作のことや私が住む東京都武蔵村山市周辺の地域情報・ホームページ制作

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「あじ」

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昨夜の嵐のような風が治まり、見事に晴れ渡った朝。富士山がくっきりと美しく大きく見える。やはり富士山はいいなと思う。「あじ」のある山だ。

ジュエリー制作を教わっている頃、ある時、その当時の私には荷が重いかという仕事を渡された。幾何学的でない対象形でない造形もので、仕事を渡しながら「あじが無くちゃいけないんだぞ」と念を押された。「あじ」?・・何だろうと思いながらも説明を求めなかったのは、おそらく正解だっただろうと今にして思う。説明しようと思えば思うほど嘘臭いものに姿を変えてしまう言葉というものがある。「あじ」は正にその類いの言葉だ。

何だろうと思い、どうしたかと言えばただ「あじ」という言葉を感じ続け味わい続けた。解らないことは疑問符を付けたまま頭の中において、気にするようにしている。いつか解るようになることを知っているからだ。そういう場面では、色々な業種で仕事をしてきた自分の経験が役立っていたと言えるかも知れない。

言葉面で「味」「味わい」というのは誰でも知っている。だがそれを説明するには言葉では足りない。言葉は単なる道具だから完全ではない。そのものではないのだ。いくら言葉を尽くしても、そのものにはなり得ない。

絵画の世界でも富士を描く時、ただそのままを描写する画家は少ない。味のある山だから、画家は自分の中に感じられている「あじ」を映しだそうとする。あるがままの形を崩すことで、よりそのものに近づけようと試みる。面白いものだ。

ジュエリー制作など、人の手で作り出される造形にも同様のことが言える。デザイン画というものが設計図のように寸分違わず描かれていて、そのまま忠実に作れば良いだけのものならCADを使った造形で充分だ。昔から精密な機械部品はそのようにして作られてきたのだ。

ジュエリー制作の面白さはデザインを読み取って、良さを感じ取ること。その良さを形に表すことに有る。「あじが無くちゃいけないんだぞ」は「ただそのまま作ればいいってもんじゃ無いんだぞ」ということだ。「あじ」には完成が存在しない。だから作ることは楽しいのだろう。

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金アマルガム

古い本を見ていて久々に「アマルガム」が出てきたので、思い出して薬品類の入った戸棚を調べてみた。ガラスの薬品ビンに入った金アマルガム。蒸発防止のために水を張ってある。薬品用のガラス瓶は口の所がすりガラス状になっているのだが、長い期間に水の蒸発もほとんど無く機密性が優れていることに驚いた。

工芸技術の古い本にはときどき珍しい技法が載っていることが多い。今回アマルガムが出てきたものは石英ガラスに直接、金をロウ付けする技法として紹介されていた。
まず石英ガラスのロウ付けしたい部分に、アマルガムによるメッキ法で金の薄膜を固着させることから始まり、その部分にロウ付けで地金パーツを取り付けるのだという。

確かに石英ガラスの軟化する温度を考えれば、可能だろう。そういえば以前、人造宝石を製造販売している企業も「宝石に直接ロウ付けが可能」であることをアピールしていた。最近は聞かないが、用途が限られる技法だからであろうか。

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超硬ロータリーバー

ファイル 291-1.jpg これほど長く使えるとは思わなかったが、会社設立当時に新発売されたので購入した「超硬ロータリーバー」。発売当初は「超硬スパイラルロータリーへラ」という名前が付いていた。そのままのネーミングで、超硬素材で作られたスパイラル状の溝が付いた先端工具で「超硬へラ」の代わりに使う。

超硬へラの用途は所謂ヘラ掛け・・光沢面を作ることと、鋳造鬆(ス・巣)を潰してならすことの2通りだが、ロータリーバーは主に鬆を潰す用途に使う。金用とプラチナ用がそれぞれ太・細の2種類有って、4本セットで45,000円くらいだと思った。安いものではない。
試しに購入するなら金用の溝幅が広い方の太いものを買っておけば、大概のものにはそれ一本で間に合うだろう。

特にキャストものの地金の広い面積に出た鬆(ゴマ鬆・多孔質状に地金が粗くなった部分)を潰すのに効果を発揮する。それに手作りの場合のロウ目を消すにも良い。しかし今、一番役に立っていると言えばサイズ直しの時のロウ目処理だろう。

サイズ直しのロウ目は(プラチナは共付けできるのでロウ目が出ないが)必ず出ると考えた方が良い。以前は仕上げていてロウ目が出たらヘラやロータリーバーで潰して消すということをしていたが、ちょうど良い感じに上がっているものにロータリーバーを掛けて磨き直すと、幅も厚みも減り過ぎてしまう。
だからロウ付けが終ったら、地金が擦り付くちょっと手前辺りでヤスリ掛けをやめて、後はロータリーバーで潰して均してゆく。そうすると先ずロウ目が現われることはない。

もしこれを読んでロータリーバーを購入しようとする方がいたら、1つ気を付けて欲しいことがある。他の類似品は知らないが、この写真のロータリーバーは軸の太さが3.0mmある。普通のハンドモーターは2.35mm軸用になっていることが多いので、まず3.0mm軸が使えるかどうか確認してから購入を検討された方が良い。

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